catenary’s blog

かなり危険な位置に立ってジャズを聴く人。常識から外れた目線でジャズについて書いてるので、話半分に。

ジャズは夜の音楽?

 

 僕はいつもこのブログを夜に書いている。アップルのパソコンの電源を夕食を食べた後につけて、それが起動するまでに(これが結構かかるのだけれど)コーヒーを淹れる。そして、HHKBというキーボードをパソコンにつないでカタカタ書き始めるわけだ。

 

 僕はアパートの一階に住んでいるのだけれど、窓の外がちょうど飲食店街の裏通りに面していて、ブログを書き始めるくらいの時間になると従業員が裏口でタバコを吸っているのが見える。夜の裏通りというのはなんとも言えない雰囲気に満ちていて、僕をワクワクさせる。

 

 ジャズは夜の音楽なのかということについて話していこうと思う。結論から言うと、もちろんジャズは夜の音楽だ。これは間違いない。

 

 ジャズメンが何十人も映った歴史的な写真というのがあって、ニューヨークのどこかで撮られていたはずだ。有名なので探せばすぐ出てくると思う。

 その写真が撮られたのが確か午前10時だった。これにまつわるエピソードで、「午前10時という時間はジャズメンたちにとってあまりに早すぎる時間だから、当初は人が集まらないと思われていた」という話がある。ジャズメンは夕方から夜にかけてステージに立つものだったから、朝は苦手なのだろう。やっぱりジャズは夜の音楽だ。

 それから、スタン・ゲッツはインタビューで「ジャズは夜の音楽なんだ」って言っているらしい。村上春樹氏のエッセイによると。

 

 

 でも、もちろん昼に聴いても楽しいジャズもあると僕は思っている。そりゃKenny BurrellのMidnight BlueとかGerry MulliganのNight Lightsなんかは夜の音楽だけれど、例えばTed BrownのFree Wheelingなんかは昼に聴いても十分良いんじゃないかな、と思う。

 

 なぜ僕がこう思うのかというと、今実際にFree Wheelingを聴きながら昼食のパンをかじっているからだ。このレコード、昼に聴いてみてもなかなかいいじゃないかってね。

 

 ちなみに僕は朝はボサノバを聴くことにしている。少し前まではCannonball Adderley with Sergio Mendesなんかを聴いていたけれど、最近はずっとPhil WoodsのFloresta Cantoがお気に入りだ。

 

 Ted BrownのFree Wheelingの話をしよう。このアルバムは半分ジャケ買いみたいなものだった。裏ジャケにはいつものワーン・マーシュとその他知った顔ぶれが並んでいたので、演奏内容はだいたい想像がついた。Art Pepperが参加しているところが気になったけれど、それを含めても面白いアルバムじゃないかと思った。それから表を見るとこのジャケットである。犬人間?の頭の上で駒が回転している。なんとも不思議なジャケットだ。僕は変わったジャケットが大好きな人間なので、すぐに買ってしまった。お値段も手頃だった。

 

 気になっていたPepperだけれど、予想に反して全然目立っていない。他のメンバーに溶け込んでしまったようにふわふわと演奏しているようだ。僕にはあまり演奏に関して良い悪いをあれこれ言えるだけの力はないけれど、このレコード全体の雰囲気がとても好きだということはここに書いておこうと思う。

 

 僕はちょっとしたことからレニー・トリスターノ派とよばれるジャズに出会い、それ以来Warne MarshだとかLee Konitzがお気に入りなので、こういうアルバムは大好物なのだ。うん、おいしい。

 

 

 

 前回に引き続きただダラダラと言いたいことを書いただけだでごめんなさい。誰かが上で紹介したような演奏に興味を持ってくれることを願って。

 

 

 

それでは。